城跡散歩

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カテゴリ:愛媛県の城跡( 2 )

藤堂高虎と今治城(愛媛県今治市)

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「武士たる者、七度主君を変えねば武士とは言えぬ」と、なんだかよくわからない基準を持った藤堂高虎が築城した今治城。

立派な望楼型の模擬天守ですが、往時は建築期間やコストを削減できる、新しいタイプの層塔型天守が聳えていました。


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水に浮かぶ美しい砦のような趣の今治城。
姫路城や熊本城など、名城と言われる多くの城の縄張りは、本丸に辿りつくまで複雑な通路や仕掛けを幾重にも重ねた防御態勢が採用されていますが、今治城は本丸、二の丸、三の丸が隣接する至ってシンプルな縄張りとなっています。


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虎口には侵入者を阻む分厚い鉄御門。城内には再建された多聞櫓も。

今治城の防御姿勢は「入らせなきゃええやん」ということらしいのですが、侵入を防ぐため石垣を高くして、海水を引き込んだ堀は鉄砲の射程外になるよう幅を広くとるといった高虎築城術の特徴が集約されています。石垣下には犬走りというスペースがあり、石垣のメンテナンスや石垣に取り付く敵を迎撃するなどの用途が。

さらに城壁には無数の狭間と櫓からは大砲までぶっ放せるような大砲狭間とでもいうのでしょうか、大きな窓が備え付けられています。防御、攻撃面で新兵器に対応した高虎の工夫が随所に見てとれる今治城です。

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天守からは見事な瀬戸内海の景が。往時は海から堀に直接船で出入りができたそうで、三大海城たる所以。


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築城名人としても、武将としてもなかなかの活躍をした高虎ですが、やはり主君を何度も変えたせいでしょうか。風見鶏などと揶揄されて、知名度の割には今一つ人気は高くない印象です。

しかし最初に仕官した浅井家は滅亡、秀吉の実弟秀長に仕えるも病死と、やや不運の向きもあった上に、才能がなければ秀吉、家康といった時の天下人に重用されることもなかったわけで。さらに一旦仕えた主君には忠節を尽くします。特に家康に対しては、死後に来世でも仕えられるよう家康と同じ宗派に変えたという逸話があるほど。私としてはもっと日の目を当ててほしい武将なんですけどね。

タオル生産日本一の今治市、タオルの腹巻をした鳥の「バリィさん」というゆるキャラがいます。なんで鳥なんかなーと思っていたら、今治市は焼鳥でも有名だそうで。

ゆるキャラとして食用というのはどうなんでしょうか。
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by utah_jazz12to32 | 2012-01-19 04:04 | 愛媛県の城跡

加藤嘉明と伊予松山城(愛媛県松山市)

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現存12天守の一つとして、愛媛の観光名所になっている松山城。

築城は加藤嘉明。同じ加藤でも、熊本城の加藤清正に対して知名度も低く、ちょっと地味なイメージがあります。清正同様賤ヶ岳の七本槍の一人で、朝鮮出兵でもそれなりに活躍したんですがね。


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築城主の知名度はさておき、個人的に非常に好きな城です。

本丸に至るまでの複雑な縄張り、数多く残された防衛のための櫓や仕掛け。さらに特徴的な連立式天守(天守が小天守や櫓で繋がって口の形を成している)。同じ連立式天守の姫路城に比べて小さめではありますが、何より大天守が突出して大きい姫路城よりもバランスが良く、松山市のシンボルとしてこれ以上の物は望めないと思えるほど、完成度が素晴らしいのです。


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城の麓に建つ加藤嘉明像。

20数年かけて築城するものの、あと一歩で完成というところで、藤堂高虎の推挙もあって会津へ移封。20万石から40万石へ加増されたのですが、関ヶ原以後、心血注いで築城したこの城に相当愛着があったか、「自分に40万石は大きすぎて治められない」と断ろうとしたとか。

高虎の推挙に嘉明の反応は、「余計なことしやがって」説と「仲悪かったのに推挙してくれて感激」説があり。でもやっぱりチクチクと造り続けて完成を楽しみにしていたら異動では、やはり余計なことしやがってじゃないですかね。


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本丸へはロープウェイとリフトで登城できますが、城好きであればぜひ二の丸の石段から徒歩で登って、往時の面影と風情を感じていただきたいものです。また天守や櫓もいろいろな角度から見ることで多彩な表情を感じ取れる、まさに名城と呼ぶにふさわしい城です。松山名物一六タルトもウマー。
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by utah_jazz12to32 | 2011-05-09 04:33 | 愛媛県の城跡

九州を中心に有名無名問わず、城跡の散策・撮影と歴史背景を探索


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