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城跡散歩

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浅井家落胤と杵築城跡(大分県杵築市)

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秀吉の九州征伐前は大友と島津の争いの場であったり、関ヶ原合戦時は大友家再興を目指した宗麟の愚息義統や黒田如水が争ったりと、城の知名度はありませんが、関わった武将は知名度の高い杵築城。ほかにも五奉行前田玄以や秀吉の腹心だった宮部継潤、細川家の名家老、松井康之などが城代を務めました。

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城跡自体はかなり微妙な公園にされていて、劣化臼杵城のような遺構は率直に言ってイマイチ。見所らしい見所はほとんどありません・・・が!資料館である模擬天守になんとも不思議な言い伝えの具足が。

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一見普通の具足ですが、なんと浅井長政の次男のものだとか。次男いたんですか?そもそも小谷落城後に殺された万福丸のほかに息子がいたんですか?

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http://sirmurai.cocolog-nifty.com/chible/2011/10/post-64d3.html

残念ながら学術的に確たる証拠はないようですが、この次男万菊丸の息子が杵築浅井家と細川浅井家として血筋を残しているという説のようです。

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落城した小谷城より持ち出したとされる炭。私的にはうーん、これはちょっと…といった遺物ですが、源平の頃より九州は落ち武者伝説などの多い地域です。歴史ロマンの一つとして興味深い話ではあります。

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あとはこんな所に石田三成の兄、石田正澄の兜。佐和山落城時に宮部家中の武士に分捕られてしまったようですね…。その後宮部家は杵築城主になった能見松平家に仕えたため、杵築に代々伝わってきたそうで。

石田正澄は漫画「花の慶次」で堺奉行を務めていて「もうこんな役目ヤダヤダァ!三成に言って替えてもらおう」みたいな台詞を言わされていた人物と言えばわかりやすいでしょうか。漫画ではひどすぎるくらい無能バカ系キャラに描かれていましたが、史実ではなかなか優秀な人だったみたいです。

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杵築で必見なのは、城跡ではなく良い風情を残した城下町跡。ドラマのロケにも使われたこともあるそうで、歴史を感じながら散策するにはうってつけ。カフェとして営業している武家屋敷跡もあり、縁側で抹茶をいただけます。

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城下町とはまったく関係ありません。さすがにこれは狙い過ぎではなかろうかと。

杵築はもともと木付という地名だったのですが、幕府の役人が間違えてそのまま杵築になってしまったそうで。お上には逆らえませんな。
by utah_jazz12to32 | 2011-11-21 04:47 | 大分県の城跡

九州を中心に有名無名問わず、城跡の散策・撮影と歴史背景を探索


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